有田焼 三大窯元の1つと数えらる源右衛門窯 染錦根菜図 香合を出品します。 周知の通り、有田焼には三大窯元として柿右衛門、今右衛門、そして源右衛門が知られています。 源右衛門窯は宝暦3年(1753年)から260年余り続いている有田焼伝統の窯元です。古伊万里を貴重とした伝統文様を現代にアレンジしています。現代においても鮮やかな色使いを変えずに続けてきたことが源右衛門の特徴です。世界でもその名を知られる存在となっています。 館林源右衛門は古伊万里の技法・様式を取り入れた「源コレクション」を展開し、1981年には米国ミネアポリス、シカゴ、サンフランシスコで個展を開催し、幅広いジャンルで活躍しました。 さて、本作品は館林源右衛門が制作したものでありますが、日用食器と明らかに相違があります。 1つめに非常に丁寧な絵付を施していることです。香合という小物に大胆な根菜、周りを赤濃で塗っていますが、濃の塗りにはみ出しや漏れがなく根菜図の輪郭線外にきっちり細かい部分に至り塗り収められています。 葉の色合いもこだわっており、濃い薄いに鍋島のような黄緑色をグラデーションのようにしており、葉脈は鍋島様式に倣っています。染付による濃も実に丁寧です。胴部も同様です。気合いが入った逸品です。高台の見えない箇所にも赤絵で文様をえがいています。 こういった物は日用食器と違い、たくさんの時間をかけて制作している為、大量生産が出来ません。つまり、1点物の可能性が非常に高い品物となります。 サイズは6.5cm×高さ3.5cmです。 割れや欠け、上絵の剥がれ、使用跡全くありません。おそらく、共箱と共に大事に保管されていたのでしょう。 源右衛門の中でも、飛び抜けて質の良い美術品となります。 由来書等の説明書、布、直筆の共箱がつきます。 よろしくお願い致します。